私が田舎移住に失敗した理由。
私の田舎移住は失敗だ。
私は今、新潟県の田舎に移住をしている。
でも、永住はしないから「田舎移住に失敗した」と思っている。
ややこしいけど、田舎暮らし自体には満足している。
今までだったら出来なかった体験がたくさん出来ているし、家族の時間も増えた。激務で見失った自分の人生を見直す事も出来た。
一時は「もう生きていけない。ここで終わりにしよう」とまで考えていた。
よく、ここまで持ち直せたなー、と感じる。
田舎暮らしにはいいところがたくさんあった。
でも永住はしない。
では「何故永住をしないのか?」
少し重たい話題だけど正直に書いていきます。
○結論、家族と将来の不安のため。
私が田舎を去る理由は2つある。
それが「家族」と「将来」に関する理由。
▪️家族について
私には嫁と子供がいる。
にもかかわらず、仕事を辞めて田舎に引っ越すという選択を取った。
嫁なんて自動車の免許も持ってないのに。
半ば無理矢理だったし、今考えても「離婚されてもしかたない事をしたな」と感じてしまう。
嫁曰く、当時の私は立ち直るきっかけを作らないと本当にダメになりそうに見えたらしちい。
毎晩、クローゼットに篭って泣いてたり「死にたい」が口癖だった。
布団から出られない、トイレに何時間も篭って出てこれないとかがよくあった。
嫁は自分が不自由になるのに私に「立ち直るきっかけ」を作るためだけに田舎までついてきてくれた。
時間はかかったけど、ようやく立ち直る事が出来た。
辛い事も受け流せるし、ある程度環境も作れるようになった。
嫁は都会生まれ都会育ち。
話し合いでも「地元の都会に帰りたい」「人間関係が都会と違ってしんどい」という話もある。
無理をさせて不自由をさせているのは理解してるから「永住する!」なんて言わないし、するつもりもない。
家族の中での問題が大きくなる前に田舎を離れるのがベストだろうな、と感じています。
▪️将来について。
田舎を去るもう一つの理由が「将来」についての理由。
これはもう個人のレベルではどうにもならない気がする。
不安視しているのは二つ。
「生活インフラの維持」「自分の市場価値」
田舎は車社会。
車が無ければ相当不自由な生活になる。
最寄りのスーパーまで車で20分。
バスは2-3時間に一本。
最寄りの医者には直通のバスがない。
車があるからそれなりに生活が成り立っている。
でも、ずっと車に乗れるわけでもない。
当然、いつかは乗れなくなる日が来る。
既にバスは本数を減らしたり廃止になる路線が出ている。
地場の商店や医者も数を減らしている。
空き家も多い。
生活に必要な環境がどんどんと無くなっているのを感じる。
そう考えると田舎に暮らし続けて、最期まで生きる環境を維持できるのか不安を感じてしまう。
住むところを選べばいいんだけれど、いいところは不動産価格が地方都市と大差ない。
更に将来「負動産」になるリスクもあるので気は乗らない。
次に「自分の市場価値」について。
上の世代を見ていて感じる事は「地域社会だから成り立っているやり方だな」って事。
良くも悪くも牧歌的で昔馴染みを大切にする仕事の仕方。
裏を返せば成長と変化の機会が少ないのだ。
PC全く触れない。
未だにメールは無理でFAXしか使えない。
そんな人もいる。
いつまでも地域社会が今のまま変わらないなら問題無いかもしれない。
令和の時代は変化の時代。
社会も働き方の変化も激しく、早くなっている。
個人の能力を求められる時代になっている。
そんな中で田舎で牧歌的な仕事を続けて突然、現代の仕事に放り込まれたら一発でアウトだろう。
足切りラインにも満たないかもしれない。
そんな危機感があるので、自己研鑽をしながら戻れる内に都会に戻ろうと感じています。
少子高齢化、労働環境等の理由で「選べなくなってから」都会に放り出されるより、選べる間に自分から選びに行った方が良いとは思ってる。
何度も言うけど田舎暮らしは悪くない。
でも、一生を田舎で生きていくのは「絶対に生き抜ける」くらい自信のある力がある人か、「地域社会と共に生きていきますよ」という生き方の人でなければ難しいと思うよ。
私は自分の力に絶対の自信はない。
見えているリスクを無視出来る程、楽天的でもない。
だから田舎に来た時の「立ち直る」という目的を達成した時が田舎を去るタイミングなんだろうと思います。