【転職・移住】しんどくて環境を変える時に考えて欲しい事。
(ああ、疲れた)
定時はとっくの昔に過ぎた。
最早、声にもならずに溜息がオフィスに漏れる。
連日連夜の残業。
ノルマに納期、上司と顧客からのプレッシャーに擦り切れそうになりながら働く。
残業代も満額出ないのに、胸の奥が締め付けられるような不安感と焦りを抱えてPCに向かう。
ふと目線をPCから逸らす。
ベテラン方も皆残業中だ。
(いつまでこんな生活が続くのだろう……)
再び深い溜息が出る。
僕は自分のために生きているのだろうか?
飲み干したエナジードリンクの缶を何気無く口に運びながら浮かんだのは……。
「転職したい……」
きっと僕の本心なのだろう。
環境を変えたいと思った事はありますか?
転職なり移住なり。
「環境を変えたい」と思った事はありますか?
変化が激しいストレス社会。
誰しも一度は思うはず。
「こんなところは抜け出したい」と。
「もう嫌だ。こんな日々はやめてしまいたい」と。
今回は実際に都会の激務に嫌気がさして田舎移住を決め込んだ私から言いたい「しんどくて環境を変えようと思った時に考えて欲しい事」をお話ししようとおもうよ。
環境はあくまでも変わるための「きっかけ」
「環境を変える」と言う事はあくまでも「自分を変えるきっかけ」だと考えて欲しいんだ。
都会から田舎に引っ越して常々思うのだけれど、環境が変わった事だけでは「自分の性質」って変わらないんだよね。
例えば
ノルマや納期が辛くて仕事を辞めた。別職種でノルマはなくなったけど、プレッシャーのかかる場面では相変わらず辛い。
とか
上司が怖くて仕事を辞めたけど、次の職場でも人の目が気になる様になってしまった。
とかね。
自分のストレス原因だった環境から逃れると一時的にはすごく気分が楽になる。
完全無敵モードみたいになる。
でも、環境が変わっても自分自身の本質は変わらない。
だから何の対策もしないと外的要因に人生を左右されて、すごく不安定なんだよね。
いずれ逃れた環境と共通の要素が出てくると同じ様に辛くなるから。
結局「環境を変える」のは「自分の在り方」を整えるためのきっかけであり、準備期間だと考えるのがいいと思うんだ。
「逃げ」の転職、移住は賛成。
「逃げの転職」とか「逃げの移住」は良くないと言うけれど、個人的には大賛成。
戦略的撤退というやつだ。
体験したからわかるけれど。
激務でズタボロになったり。
連日連夜の残業で疲労困憊だったり。
プレッシャーや不安と焦燥感に毎日晒されていたり。
人間関係に悩んだり。
ネガティブな要素の強い環境にずっといるとだんだんと頭が働かなくなってくる。
余裕がない環境では正常な判断が下せない。
理不尽な事も自己責任だと感じるし、思考停止してしまって生活改善もままならない。
人によってはそのまま鬱になったり、命を断つ人も出てくる。
しんどい環境から逃げたいから転職するのも移住するのも大いに結構。
そしてストレス原因を遠ざけて頭が回ってきたら「今後、同じ様な状況にならないためにはどうしたらいいか?」を考えて欲しい。
どうしても人付き合いが出来ないなら、一人で出来る仕事はないか?
その仕事に就くにはどうしたら良いか?
自分の個性を活かすにはどのように使えばいいか?
今の自分から人生を一番良くするために身につける要素は何か?
とかね。
環境を変える事で作った余裕で自分と向き合って欲しいんだ。
まとめ
人間は簡単に変わる事が出来ない。
環境が変ろうともどこかで、何かの折にしんどくなる自分が顔を出すかもしれない。
だから環境を変えるから「変わった環境」に頼り過ぎずに「しんどくならない自分の使い方」を探して欲しい。
というのがまとめです。
学校では多数派に都合の良い事しか教えてくれない。
だから多数派の社会でしんどさを感じる人は、自分で生き方を模索する術を持たないといけない。
自分と向き合うには余裕が大事。
環境を変える事はあくまでもきっかけであり、下地なんだと私は思うよ。