【終身雇用】終身雇用から考える「入社後3年は同じ会社にいるべき」という価値観の意味。
会社に入ったら「3年は続けるべき」という価値観が世の中にはあるよね。
今回は「何故、3年は続けるべき」という価値観が世の中にあるのかを「雇用の現状」から考えていくよー。
結論「終身雇用」の考え方が多数派だから。
一社で経歴を積む事が重要視される理由を端的に述べるなら、まだまだ「終身雇用が世の中で一般的な価値観だから」だと考えます。
まずは価値観のベースとして「終身雇用」について考えていくよ。
終身雇用って何?
実は日本の終身雇用って意外と歴史が浅いんです。
原型は戦前から戦中に出来てきて、広まったのは戦後です。
もともと日本って労働者の流動性が結構あったんですよね。
だからスキルを身につけた人達はどんどんと転職してました。
そこで、困るのが会社。
せっかく労力を掛けて戦力を育てて、頭数を揃えても他の会社に移られるのではたまったもんじゃない。
更に高度経済成長期には会社の経済活動を支えるために多くの労働力を確保する必要が増していきます。
そんな中で人を繋ぎとめるために会社が始めたのが「定期昇給」や「退職金」を盛り込んだ「長期雇用の促進」だったんだ。
結果、国の後押しもあって今では「長く同じ会社に勤めるべき」という価値観が形成されたんだよね。
つまり「終身雇用」は「長年働いてほしい」というのは会社の都合から始まっている。
でも、世の中の多くの会社で「終身雇用」が制度化されたので現在では「長期で働いてくれる人」が当たり前の様に増えた。
結果「長期で働いてくれる」という期待が一般化して「社歴の長さ」が評価される世の中になったと推測するよ。
今は「現実と価値観が乖離し始めた」過渡期。
最近は「終身雇用の崩壊」だとか言われて「労働を流動化すべき」なんて考え方も広がってきたよね。
先に述べたとおりで「長期雇用は会社の都合から生まれた価値観」なんです。
しかし、現代では世の中の変化の速さや技術革新で「長期で働く」事自体が保証されなくなってきました。
長く働く大前提は「会社が長期で働く場である事」なのだけれど。
自動化や事業の変化で、この先必要になる人員が不明確になってきて。
更には会社の存続自体も怪しくなってきていると言われます。
現実的には労働者側からは危なくなってきたら「転職出来る事」がリスクヘッジになるけれど、世の中の価値観はまだ「長期雇用」を前提としている。
結果「転職は当たり前」と言いながら「長期雇用を前提とする求人が多い」ので、二つの価値観が乖離してきているのが現代社会だと思います。
これからの転職は何を気にしたらいいの?
そんな「過渡期」にあたる時代で「どんな転職をしたらいいのか?」
個人の見解ですが「長期でいる事も視野に入れながら、自分の市場価値をあげられる仕事」が理想型だと思います。
何故なら、まだ「転職は当たり前」と言えるほどに世間の価値観が変化し切っていないから。
確かに今、上向きの業界を渡り歩けば先行者利益を取れる可能性はあります。
現段階だと大手の安定した会社ほど「長期で働いてくれる事」を期待して採用者を決めています。
だから「スキルや市場価値を求めて」転職を前提とする仕事選びをするには、まだリスクがある世の中なのだと感じています。
ならば「長期でいてもキャリアを築けて、辞めようと思えば辞められる状態」が一番リスクの少ない選択だと私は思います。
今すべきことは何?
先が見えない世の中で今すべき事は「キャリアの棚卸し」だと私は思います。
要は他の会社で転用出来る武器を普段から持って「現職で磨いて増やす」のが誰にでも出来る第一歩かな、と思うのです。
この先の雇用が保証されない。
いつ今の会社から放り出されるかわからない。
でも、まだしばらくは現職に留まれるし、この先も留まれるかもしれない、という状況。
ならば、まだ今の会社にいる事も出来る状況で「いつでも次に行けるステータスを身につける」のが良いかと思います。
まだ、しばらくは社歴も選考要素になる事が予想出来るので社歴というステータスを積み上げながら、次の武器を磨くのが良いのかと思います。
とまあ、最近転職活動でベンチャーも大手も受けた感想を踏まえてまとめてみました。
正直な感想を述べると「大手」と「安定業界」の会社はやっぱり社歴に言及してきた感じはあります。
ベンチャーは聞いては来るけど掘り下げは浅かった印象でした。
会社や業界にもよるのでしょうが感じた事を素直にまとめてみましたよー。