田舎移住に失敗しまして。~田舎に来たけど都会に帰ります~

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【実体験】ルート営業がしんどい理由をお話しよう。

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元々大手のメーカー系営業で潰れて田舎の専門商社に転職しました。

 


最近、トラブル続きで対応に疲弊しています。

 


そんな今だからこそ、このテーマが書けると感じたので敢えて話題にあげようと思う。

 


新卒、転職どちらでもいいけどルート営業をしようとしてる人には是非読んでほしい。

 

 

 

現場でしんどくて「どうにもならなかった」営業マンの生の声だ。

 


新規開拓と比べてルート営業は楽なのか?

新規開拓、個人への営業と比べて法人相手のルート営業は楽だと一般的には言われている。

 


私は新規開拓はするけど専任ではないし、法人相手のルート営業しか経験がないから比べることは出来ない。

 


ただ言えることは「法人のルート営業が楽」なんて事はない。

 


勿論、会社にもよるだろうけど。

 


強いて言うなら法人のルート営業をやりながらする新規開拓が比較的楽だとは思う。

 


法人ルート営業でしんどい仕事の特徴。

経験則だけど以下の特徴がある会社はたぶん仕事がきつい。

 

 

  • 対応遅れが即お客の損害に繋がる仕事。
  • 分業がされていなく営業担当の仕事範囲が曖昧で広い。
  • 寝技的な人付き合い営業がある。
  • 強い競合が多い。
  • チームより個人での対応が基本。

 

 

 

お客さんが「これがないと仕事が出来ない」という商材を扱っている場合、少なからず「即対応してくれ」という依頼がどんどん来るタイミングがある。

 


個人の処理できる仕事量に限界があるのは当然だが、客も客で自分達の仕事に支障が出るから待った無しになる。

 


具体的には仕事の根幹になる設備に関わる製品とか。

 

 

 

そしてキャパオーバーの対応遅れ=対応が悪いとなり、評価が下がる。

 

 

 

人間関係で繋ぐタイプの会社は特に顕著。

 


チームより個人技の体制だと代わりに対応出来る人もいないし、分業をしていないとピンチになっても「上手くやってくれ」となりやすい。

 


結果として真面目な人や容量が悪い人程「自分のせいで」と自責の念で潰れてしまう。

 

 

 

法人ルート営業の場合、客との関係が継続しているので合理的な判断と関係性を鑑みて出される指示が乖離しやすい。

 

 

 

となると「現実的には難しい事」を「ゴリ押しで」実現しなければならない場面が発生する。

 

 

 

そして会社では「ゴリ押しの上手さ」を「交渉力」あるいは「問題解決能力」として評価する。

 


確かに、ある局面を解決した事には間違いないのだけれど相当消耗する。

 

 

 

関係が継続するからこそある辛さ。

「お客との関係が継続する」となると「お客は会社の代々引き継いだ財産」という価値観が非常に強い。

 


だから今までの受注が競合に取られでもしたら吊し上げられる。

 


代々引き継いできたお客さんだから上司も情を感じていたり、思い入れがある。

 

 

 

つまり「やらかした時」に各方面から非常に責められる事があるのだ。

 

 

 

関係があるからこそ、勝手に売れていく商品がある一方で勝手に売れていく数多の商品を把握してサポートしなければならないというしんどさもある。

 

 

都会でも田舎でも会社次第ではしんどい。

都会の激務に潰れて田舎に転職したけど、都会でも田舎でも激務な業界は激務。

 


仕事の構造はあまり変わらないから。

 


急ぎで要るものはどこでも急ぎで要るし、関係性を大事にしている会社では田舎でも都会でも関係を崩せない。

 

 

 

だから会社選びや仕事選びが非常に大切になって来る。

 

 

 

比較的マシなルート営業。

メーカー系も商社も経験があるから言えるけど「ユーザーと常に直接関わらない営業」は比較的マシだと思う。

 


更に「競合の少ない」商品を扱っている会社。

 


緊急時に一番切羽詰まってるユーザーの間には代理店営業という名の緩衝材がいるし、競合が少ない場合は多少対応がルーズでも「同じ会社から買わざるを得ない」から。

 

 

 

まあ、その分関係性が大切という観点で代理店との付き合いが出てくるからそれはそれでしんどいのだけれど。

 

 

 

自分の性格から向き不向きは判断してほしい。

 

 

 

結論「自分の仕事をコントロールできるか?」

法人ルート営業がしんどくなる原因を一つになるまで煮詰めていくと「自分の仕事をコントロールしづらいから」というエッセンスが残る。

 


他の仕事でも同じかもしれないけれど。

 

 

 

自分の状況によらず「相手の要望」を尊重する必要が高ければ高い程、消耗しやすい仕事だと考える。

 


何故なら「無理でもやらないといけない」という局面が発生するから。

 

 

 

自分の都合や状況では無理。

でも、仕事の内容としては叶えないといけない。

という状況が生まれる。

 


自分の都合を無視してコントロール出来ない相手の事情を汲まなければならないのだ。

 

 

 

一応は「優先順位をつける」と言いながら「どちらも最短速攻で全力投下」という場面が珍しくない。

 

 

 

確かフロイトは葛藤を神経症の原因の一つとしていたし、近年の心理学でも近い意味の「競合(コンフリクト)」は強いストレス要因であるとされている。

 

 

 

共存し得ない複数の事柄や要素に苛まれる事は非常に高いストレス要因になるということ。

 

 

 

この「共存し得ない状況」を「ゴリ押しで」なんとかする場面がいくらでも出てくるのが「キツいタイプの法人ルート営業」だってりする。

 

 

 

「出来ません」では穏便には済まないのだ。

 

 

 

だから開き直ってる人じゃないと相当キツい。

 


最後に

「とは言え要領の良い人は上手くやるんでしょ?」とか「あなたがダメ営業なだけじゃん」という意見もあるかもしれない。

 

 

 

確かに私は出来るタイプの営業ではない。

しかし、周りを見るに「競合状態」で自分の仕事のペースを保てなくなり去っていく人は珍しくない。

 

 

 

だからこそ、敢えて言うのだ。

本気の意見として。

 

 

 

私だって営業成績だけ見たら過去には社内表彰された事もあるし、全国ランクで上位に入った事もある。

 

 

 

それでも、苦手な事とタイミングが重なると潰れてしまう。

 

 

 

他人事だと考えるのは自由です。

でも、決して他人事とは言えないんだよね。

 

 

 

だから最後に一つだけ。

「法人ルート営業は楽なのか」と安易に次の職場として選ぼうとしてしるなら、よく考えて。

 


その仕事に就いたら「どんな立ち回りが必要」で、「どれくらい消耗する事なのか」を……。